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2023年ドローンを建設業界で活用。撮影や点検でコスト削減

建設現場ではDX化が叫ばれており、ドローンの活用事例も増えてきています。

人員や予算の面から大企業でしか導入はまだ難しいですが、将来的にドローンが安価になりパイロットが増えてくれば、個人のとび職人がドローンを使って点検をすることも考えられます。

今回は、ドローンのニュースから建設業界の事例をまとめてみました。よかったら参考にしてください。

目次

ドローンによる建設現場の効率化とコスト削減

ドローンが建設業界に向いている理由は、現場の安全確保と労働力不足の解消が大きいです。特に日本は高齢化が進み、若い人が現場での労働を嫌がるため人手不足に悩まされています。

ドローンであれば、肉体労働は不要なので体力や力はさほど問題になりません。また、ドローンを使う事で目視よりも細かい亀裂などを見つけられるため作業精度も向上します。

国土交通省は、建設業界における人手不足解消策として、「働き方改革加速化プログラム」を展開しています。このプログラムでは、工期に余裕をもたせることが推奨されています。また、省工数化工法による労務費の削減も図られています

https://workstyle.ricoh.co.jp/article/architecture-shorthanded.html

高精度なドローン測量が可能

ドローン測量は、高精度な測量が可能です。従来の測量方法では、地形や建物の高さなどを正確に測定することが難しかったり、時間がかかったりしました。しかし、ドローンを使用することで、高精度かつ迅速な測量が可能になります。現在、地上レーザー測量は50m地点における座標精度が3mm-5mmと非常に高精度で、ピンポイントの測量が可能です。

建設業界におけるドローンの活用事例は、以下のようなものがあります。大成建設はドローンで空撮した写真データから盛り土の3Dモデルを自動作成し、土量計算を行いました

http://www.kensetsu-plaza.com/kiji/post/13925

ドローンによる作業時間の短縮

ドローン測量は、従来の測量方法に比べて作業時間を短縮することができます。ドローンを使用することで、建設現場の全体像を短時間で把握することができます。国土交通省が掲げる建設現場におけるICTの全面的な活用にはドローンが必須になってきます。

ドローンによる人的コスト削減

ドローン測量は、従来の測量方法に比べてコストを削減することができます。従来の測量方法では、測量士が現場に出向く必要があり、そのための交通費や宿泊費がかかりました。しかし、ドローンを使用することで、測量士が現場に出向く必要がなくなり、交通費や宿泊費を削減することができます。

ドローンによる安全性の向上

ドローン測量は、建設現場の安全性を向上させることができます。従来の測量方法では、高所や危険な場所に測量士が出向く必要があり、事故のリスクがありました。しかし、ドローンを使用することで、測量士が高所や危険な場所に出向く必要がなくなり、安全性を向上させることができます。

厚生労働省の調査によると、建設業における労災事故の死傷者数は年間約1万6,000名で、全9種類の産業のうち、4番目に多いことがわかっています。2021年に建設業で発生した労災の中で最も多かった事故原因は墜落・転落で4,869件でした。次いで多かったのは、はさまれ・巻き込まれの1,676件。僅差で転倒の1,666件が続いています。

高所作業が多い建設業ならではの傾向と言えます。全産業の労災原因で最も多かった事故原因は転倒で、33,672件でした。次いで墜落・転落が21,286件、動作の反動・無理な動作が20,777件と続いています。また、厚生労働省によると、2021年の熱中症の死傷者数は128名でした。製造業の死傷者数が85名だったことを考えると、建設現場でも夏場における熱中症対策が必要だと言えます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000207439.html

ドローンの種類と選び方

以下に、価格と性能のバランスが良いとされるおすすめのドローン機種をいくつか紹介します。

  1. DJI Phantom 4 RTK: 測量用途に特化した高性能なドローンで、リアルタイムキネマティック (RTK) 技術を採用しています。高精度の地形情報取得が可能で、専用ソフトウェアとの連携にも優れています。
     
  2. Parrot Anafi USA: 軽量でコンパクトながら、高性能カメラやズーム機能を搭載しており、建設現場での監視・報告に適しています。さらに、耐候性にも優れています。
     
  3. Autel Robotics EVO II: 長時間飛行が可能で、安定した飛行性能を持つドローンです。高解像度のカメラが搭載されており、建設現場での測量や監視に適した機種です。
     
  4. senseFly eBee X: 測量用途に特化し、長時間飛行が可能で広範囲の地形情報を効率的に収集できます。高精度なGPS機能や自動飛行機能も搭載しており、測量作業に最適です。
ドローン機体名ドローンメーカー全長重さバッテリー時間料金(万円)
DJI Matrice 300 RTKDJI88.3 cm3.6 kg最大55分約150万円
DJI Phantom 4 RTKDJI35 cm1.4 kg最大30分約50万円
Yuneec H520Yuneec52 cm1.6 kg最大28分約40万円
Parrot Anafi USAParrot32.4 cm0.7 kg最大32分約30万円
Autel Robotics EVO II DualAutel Robotics43.2 cm1.1 kg最大40分約40万円

センサーに特化していて障害物の回避に優れたるSkydio2という機体もあります。

こちらは、カルフォルニア州に本社があるskydio社の機体でNTTドコモやNTT東日本グループも利用しています。

自動飛行が前提なので、扱いやすそうです。

1.https://www.docomosky.jp/skydio/skydio2
2.https://www.nttedt.co.jp/skydio

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