育ち盛りの子犬や急いで食べるクセが付いている犬だと、食器もちゃんと選ばないと食事中に器が移動したり、ご飯をこぼしたりと大変です。また、人間用の食器で犬にご飯をあげるのは危険なので、必ず犬用の食器を準備しましょう。
犬用のお皿はたくさんあるので、どんな器があるのか調べてみました。

愛犬用食器の材質、デザイン、機能性について詳しく説明します。食事中に器が移動せず、むせてしまわない食器や食器台を選ぶための参考にしてくださいね。
犬の食器の材質
犬用の食器には、ステンレス製、陶器、食器用プラスチック、メラミン樹脂、アルミ等があります。
ステンレス製の犬の食器


一番オーソドックスな犬の食器です。動物病院やペットのホテルなどでもよく見かけます。
食器に傷がつきにくいし、錆びにくく長い期間綺麗に使えるのがメリットですね。ステンレスは滑りやすいので、器の底に滑り止めのゴムがついたものを選ぶのがおすすめです。
陶器製の犬の食器


ステンレス同様に陶器の食器を使ってる人も多いですね。ステンレスに比べて重さがあり、食事中に移動したり食器がひっくり返ったりしずらいのが特徴です。
値段はステンレスよりも高いのですが、電子レンジでドッグフードをふやかしたい時や少し温めることができるので陶器のボウルも1つあって損はないです。



我が家では、5年以上も陶器でエサを与えていますが、食器が動いて誤嚥やむせ返しを起こしたことは一度もなく、安心して使い続けています。
プラスチック製の犬の食器


ステンレスと陶器の中間ぐらいの使いやすさです。汚れはつきにくく、軽くて割れにくいです。
100均などでも安い食器は売ってますが、ちゃんとした犬用のプラスチック食器は、二重加工がしてあるので安全性が高いです。
メラミン樹脂の犬の食器


メラミン樹脂は、衝撃性が高く壊れにくく傷もつきにくく耐久性が高いというメリットが多い食器です。
見た目から溶けやすいと思われてしまう事もありますが、熱には強いです。早食い防止のような凹凸のついた食器などがあります。凹凸がついてるので、犬の早食いを防止できてむせる事もありません。
重さは軽いので滑り止めのマットが必要になります。
間違った見解が発表され、安全性について誤解が生じたことがあります。メラミン食器の安全性は、動物実験などの科学的な根拠に基づき、厚生労働省、国立医薬品食品衛生研究所をはじめ、FDAなど、世界中の衛生専門機関や専門家が保証しています。勿論、料理を盛りつけ口に触れる食器から、万が一にも有害物質が溶け出すようなことがあってはなりません。この為、世界各国とも、メラミン食器を含めた食品容器には、安全性を確保する規格基準を設けています。
メラミン食器の安全衛生 – 国際化工
アルミ製の犬の食器


外側はアルミでできていて、内側が食器用のプラスチックになっている食器です。
アルミなので、内側は犬の安全性を考えてプラスチックになっています。アルミよりはステンレスのほうがおすすめです。
犬におすすめの食器はどれがいい?
犬用の食器をいくつかピックアップしてみました。
衛生面や扱いやすさはステンレス製。食事中に移動したりひっくり返したりしずらいのは陶器です。
他には、早食い防止の食器も人気があります。
また、食器には底の深さが浅いものと深いものがあます。
食器の底が浅い | 短頭犬種 | ブルドッグ、フレブル、パグ、ボストンテリア、シーズー、チャウチャウ |
食器の底が深い | 長頭犬種 | ダックスフンド、コリー、グレーハウンド、シェパード |
浅いものは、マズル(犬の目頭辺りから鼻先まで)が短い短頭犬種(頭蓋骨の長さに比べて鼻の長さが短い犬種)向けで、浅いものは、マズルが長めの長頭犬種向けです。
ステンレス製の犬の食器おすすめ
オールステンレスの食器です。よくある形で、丸くなってるので餌が残りわずかになると底に集まるので犬にとっても食べるのが楽になります。洗うのも手軽でいいですね。
15度の斜めの傾斜角度がついているので、ボウルが滑らずご飯を食べることができます。
ボウルが滑りやすいと犬がご飯を食べ残す原因にもなりますし、首の負担にもなるのでこういった食器を取り入れてあげると良いですよ。年をとった老犬にもいいですね。
小型犬や、足の短いダックスンドやフレンチブルドッグ、パグなどにもおすすめです。
こちらは、背が高めの深めで周りに飛び散り防止のガードや滑り止めがついているボウルです。
外側はプラスチックで、ステンレスを取り外して洗えるのがいいですね。
背が高いので、犬にとって楽な姿勢で食べることができて消化の助けや関節の負担を軽減できます。老犬や中型犬、マズルの長い犬、早食いでフードが飛び散る場合にもおすすめですよ。
早食い防止の犬野食器
小型犬、中型犬、大型犬向きのサイズが揃っていて、肉球がかわいいデザインのボウルです。
値段は安いですが、素材はプラスチックで滑り止めがついています。
早食い競争になってしまう犬にゆっくりご飯を食べてほしい人におすすめです。プラスチックですが200度まで耐久ですし、器も洗いやすいのでお湯でも洗えますよ。
陶器の犬の食器おすすめ
ル・クルーゼ(Le creuset) のペットボールなので安心感があります。ステンレスやアルミ素材が苦手な犬もいるので、そういった方は、こちらの陶器製がおすすめです。
重さもあって犬が食べているときに動いたりする心配がないのと、ステンレス同様に汚れや臭いもつきにくいです。
一番のメリットは電子レンジOKなところですね。ドライフードをふやかしたり温めたりできます。
何回かモデルチェンジしていて、床も濡れづらく使いやすくなっています。サイズは小型犬ならS、中型以上ならMです。



犬用の食器は、ステンレス製のように無地でシンプルな食器もあれば、陶器やプラスチック製のように、可愛らしいデザインをした食器もあります。絵柄入りなら、愛犬やボーンの模様が多いです。二重加工を施したプラスチック製は、透き通った部分と、くっきりした部分のコントラストがきれいですよ。もし世界で一つの食器をプレゼントしたいなら、名前入りの陶器のオーダーメイドがおすすめです。
犬と人間の食器は一緒に洗わないこと
東京都動物愛護相談センターなどが警告していますが、人間とペットの食器は一緒に洗わないよう気をつけましょう。
犬用の食器と人間用の食器を一緒にするといろいろなデメリットが考えられるので、食器を洗うときは食器だけでなく、スポンジも分けるなど工夫しましょう。高齢者や子供がいる家庭だと特にです。
思わぬけがや接触による、動物の唾液・粘液などからの感染を防ぎましょう。また、生活環境を清潔にすることは、ペットの糞による病気の発生を防ぎます。 過剰なスキンシップやコミュニケーション(口移しでの餌やり、スプーン・箸の共有)を避ける。 人間とペットの食器を一緒に洗わない。 ペットの体を洗うときは、服を着て行なう。 動物を自分の布団に入れて寝ることをしない。 飼育場所は清潔に保ち、糞の始末はこまめに行なう。 ペットに触った後や、糞の処理、飼育場所の清掃を行った後は、必ず石鹸で手を洗う
動物からの感染症を知ろう|総合南東北病院 広報誌こんにちわ